申し訳なかったな。。
先ほど、自転車での買い物帰りに一人のおじいちゃんに呼び止められた。
○○地域センターはどこですか?と。
あぁ、そこなら・・と自転車を降りようとしたら突然前から突風。
おじいちゃんはヨロヨロとして後ろに倒れてしまった。
うわわ@@:と思って支えようとしたがかなりの体重でなかなか起こせない^^;
そこに1人の女性が通りがかって一緒に抱き起こした。
何処かを痛めた、ということは無かったようなのだが、片手に杖、もう一方に傘を持っていたその背中がかなりのけぞっている。
きっとまた突風なぞ吹いたら倒れてしまうだろうよ。
なので○○地域センターまで2人で付きそうことにした。
あー、参ったな~^^;と正直思った。
ペットボトル2本やら何やらでレジ袋はかなり重い。
自転車をそこに停めてそれを持ちながらおじいちゃんを片手で支えながら歩く。
その見知らぬ女性も同じようなもんだ。
わずか200mぐらいの距離を二人で両側から支えながら一歩一歩歩く。
そのぎこちなさぶりに丁度そこに通りがかった女性が見るに見かねたのか、もう一方の手でズボンの後ろをつまんで引き上げるようにするといいのよ、と教えてくれた。
なるほど!・・しかしおじいちゃんの体重を受け止めているのでやっぱ重い^^;
で、おしり食い込んでないか?^^;
200mぐらいの距離なのに10分以上かかった。
その間、おじいちゃんはかなり悪がり、もうここでいいですから、としきりに言っていたのだが、同時にいつも行っていた道が突然分からなくなったことにショックだったらしく、情けないですよ情けないですよ・・と何度も呟いていた。
やっと着いた地域センターの受付の人に事情を話して私たちはその場を去った。
私らも汗をかいてしまったが、おじいちゃんの顔を見るとさらに汗びっしょりになっていた。
一人でゆったりと歩いていたなら、今日はそんなに汗をかくほどではない気温である。
私ら以上におじいちゃんはしんどかったんだ!
そう思ったら、うまく支えて歩いてあげられなかった自分がふがいなかった。
申し訳なかったな。 下手くそだったんだな。
きっと、支えて歩くのにもコツがあるんだろうな。
今度介護士の友達に聞いてみなきゃ。
そのおじいちゃんは、老夫婦の二人暮らしだという。
もう絶対転ばない、道も忘れない、なんつー保証はどこにも無い。
どころか
今まで覚えていたことを突然すっかり忘れてしまう、そんな恐怖と絶望の始まりがもしかしたら『さっき』だったのかも知れない。
友人達とそこで待ち合わせをしてカラオケを楽しむ予定なんだと言う。
友人たちに、いや~道を突然忘れちゃってさ、情けないよ・・と笑って話すのだろうか。一抹の不安を心に抱きながら。
父は、全く歩けなくなる前に、呆ける前に、この世を去った。
どちらが良かったのか。
いや、どちらも良くはないのだけれど。
*kinakoさんの記事
『自己満足のために』http://kinako.hatenablog.com/entry/2013/04/27/130354
kinakoさんが自身の経験を混じえつつ、こういった場面での不甲斐なさに対して
の心の持ちよう、また、福祉とは何だろうか、と問いかけた言葉に深く共感した次第です。