花梨とうの粒焼き

日々のちょこっとをちょこっと。

わたしの好きな実話怪談。 トラバ&追記アリ

おや?・・と思った。

聞けるじゃん、私、と。

 

稲川淳二の話、の話である。

 

ドロさんがブログに貼り付けてらした、『稲川氏の怪談話』が聞けたのだ。

http://doroteki.hatenablog.com/entry/2013/12/11/015533

 

前から口を酸っぱくして申しておりますが、私しゃ昔から彼の話す言葉がさっぱり理解出来ないのであった。

何を聴いても『ダダダ・・』とか『デデデ・・』としか聞こえんのだ。(ドロさんすまん!笑)

怪談好きな私にとって、怪談の大御所である彼の話が何言っとるのかさっぱり分からんつーのは、実に致命的で残念な問題であった。

が、しかし。 先ほどおそるおそる聴いてみたらば、あらびっくりだ。

すーん、と頭に入ってきた。

よっしゃ、では、アノ現代三大怪談話の一つである(今付けた)『生き人形』のビデオも聞けるんじゃないのか。

(あと克服するのは北野氏のトークだけであるな 笑)

 

で。

ドロさんに触発されたのか夏でもないのに怪談話である。

だいぶ忘れた箇所もあるので話の肝以外は適当に付け足し。

多分上手く書けないけど^^;私の好きな話。

昔、実話怪談のサイトに投稿されていたものである。

 

 

何時頃だったでしょうか・・(←確かこんな出だしでこんな文体)2階の寝室でもう休もうかと思っていましたので、12時近くにはなっていたと思います。

ピンポーン、と玄関のチャイムが鳴りました。

こんな時間に誰だろうと思い、階下に降りようとしましたら主人がドアを開けた気配がしたのでそのまま布団に入っておりました。

何やら主人が誰かと話している声が聞こえました。

おーい、お客さんだ。お茶を出してくれ。

階下から呼ぶ主人の声で私は慌てて階段を降りました。

こんな夜中に誰だろう?ちょっと不謹慎じゃないのかとも思いましたが、銀行員である主人は普段から突然の来客も多く、仕事の話などでかなり遅くまで打ち合わせをしていることもありましたので、その日もそんな来客なのだろうとも思いなおし、いそいでお茶の用意をしました。

 

居間にスーツをきちんと着た一人の男性が座っていました。

私の全く知らない人でした。

主人はその男性と何やら話し込んでいたようですが、そのうち、私も主人の隣に座って二人の話に加わることになりました。

ところが・・全く話が分からないのです。

何かを熱心に話しているようなのですが、一体何の話をしているのかが耳に入ってこない・・と言いますか、話が理解出来ないのです。

私の分からない、難しい仕事の話というわけではなく、二人は世間話をしているようなのですが、何か、水の中で聞いているような、くぐもった声がずっと聞こえるばかりで何ともぼんやりとした感じでした。

男性は私にも話をふっているようなのですが、とにかく話が理解出来ないので私は曖昧に笑っていることしか出来ませんでした。

 

そのうちどうにも眠たくなってしまい、申し訳ありませんが先に休ませて頂きます、と男性に断り、ふらふらしながら2階に上がり、そのまま寝てしまいました。

 

翌朝、起き出してきた主人に昨日のお客さんはどなただったんですか?と聞いてみました。

すると、主人は驚いた顔して『なんだ?お前の客じゃなかったのか?』と言うんです。

えっ!?と今度は私の方が驚きました。

あなたがあの男性を家に入れたんじゃありませんか。

だって、ずっと話し込んでいらしたでしょう?私は、何だか・・あなた達の話がさっぱり分からなくてそのうち眠くなって先に休んだんじゃありませんか。

そう言うと、主人はそんなはずない、と言うんです。

 

主人の話では、、

 

そろそろ寝ようと思っていたら玄関のチャイムが鳴り、私がドアを開け、スーツを着た一人の男性を居間に通した、らしいんです。

こんな夜中に、とも思ったけれど、どうやら込み入った話があるらしいので何となく自分もその場に加わった、のだと。

けれど、私とその男性の話がさっぱり頭に入ってこない。

自分の頭がどうかしたのだろうか、ボケてしまったのかとも思い、真剣に耳を傾けるのだけどどうにも理解出来ない。

そのうち、二人の声がくぐもった感じになり眠くなってしまった。

なので、自分だけ先に2階の寝室で休ませてもらった。

そう言うんです。

 

つまり、まるで逆なんです。

お互いがお互いのお客だと思い、自分が先に寝てしまったと。

二人が一致しているのは、二人が何を話しているのかさっぱり分からなかったこと。

そして、昨夜のことなのに男性の顔を全く覚えていないこと。

 

そもそもあのスーツの男性は一体誰だったのか、一体何の目的で家に来たのかが、全く分からないのです。

 

 

どうにも話していて埒が明かず、全く不思議な心持ちでした。

それでは二人で同じ夢を見たのかとも思い、ふと居間のテーブルに目をやりましたらちゃんと空の茶碗と茶托が置かれていました。

ただ、不思議だったのは、何故か茶碗が4つ置かれてあったことです。

確かに昨日は男性は一人で、私は自分と主人の分とで3つしか出さなかったはずなのに。

 

・・・っつー話である。長かったですな。よくぞここまで来ていただいて。

 

私は最初にこの実話怪談と謳っている話を読んで、うっほい!と小躍りしそうになった。

別に、二人は実はポルトガル人だったなんつーオチも無く、何から何まで全く理屈の通らないわけ分からん不条理怪談。

私は、こういう話が好きなんである。

 

 

実話かどうかは投稿したご本人しか分からんことである。

しかし、ドロさんも書いておられたように、私はただ『実話怪談なんですよ』と名が打ってあればよい、のだ。

その中で、騙されてるかも分からん中で、その世界に浸る。

真偽は検証しようもないことだし、それより、本当にあった怖い話だと思った方が楽しいし。

 

んで、自分で言うのも何だけど何とな~く、分かるような気がする。 真偽はともかく、書いた本人が創作しようとしたのか実際に体験、または見聞きして書いたことなのかが。

 

 

思えば、稲川氏の言葉が分からなかった時期というのもかなり前である。 (言葉が分からんの意味が先ほどの怪談とは違いますが^^;)

もしかしたらレポーターとかコントに出ていた時の彼のトークで、もう分からんと判断していたのかも知れん。

んで、この度、彼の言葉が分かるようになったのは目出たいことで、更に彼のことを調べて、私と同じくスティーヴン・キングのファンだという事が分かり、ドロさん、ありがとうなのであーる。

 

 

*きなこさんの記事『日常は恐怖で満ちている』にトラバ返しであります。

http://kinako.hatenablog.com/entry/2013/12/11/205507

ゾンビは怖いけれどゾッとはしない。

いや、実際に遭遇したら気を失うでしょうけど。

いやいや、気を失っている場合でない。

ゾンビの集団が街を徘徊していたら、私もすかさずゾンビのフリをして仲間だと思わせどうにか乗り切る所存ではある。

そんなことより

きなこさんが書かれたように、むしろ、日常に潜む恐怖、の方が好きである。

時で言えば誰そ彼な、お馬がこく(なんだこの変換!^^;)逢魔が刻。

当たり前だと思っていた日常の、ふとした瞬間に覗いてしまった怪、というような。

例えば、影。

たそがれ時に地面に長く伸びる自分の影。

もしかしたら見ていない時には全く違う動きをしているかもしれない。

刃物を持った手を振り上げているかもしれない。

なんつて。