読んだ本の感想っちゅー面白味の無いタイトルで。
最近、てか前からだけど『宇宙のあらまし』みたいなものに興味がある。
この大宇宙に比べたら人間の存在なんてちっぽけなゴミのようだ、とか
見ろ、人がゴミのようだ、とか、月曜日はゴミの日のようだとかそんな事を言いたいのではなく。
『137億年の物語』っつー本を先ほど読み終えたもので。
宇宙が誕生して現在まで137億年かかったというぐらいだからそりゃーもう大騒ぎである。
とにかく分厚い本である。
でも物語風で時にユーモアを混じえて書かれてあるので割と一気に読めた。
謂わば科学と地理と歴史を合わせたものに浪漫と残酷さで味付けをしたと言いますか。
何でも137億年を無理やり1日24時間で例えると、人類が誕生したのは24時の20秒前ですってよお嬢さん。
その20秒前からすごい密度でもってごちゃごちゃやってきたのか。人間は。
でも私は人類誕生以前の話に興味が惹かれた。
ビッグバンでこの宇宙が生まれて(それ以前のことは不明)アミノ酸から単細胞生物が生まれて昆虫になり恐竜が現れ絶滅しちゃーまた何かが生まれ、の繰り返し。
何だか愛おしくなった。地球レベルで。
そりゃー3億年前の世界にポンッとほおり出されて、牛ぐらいの大きさの古代トンボが上空を飛んでるのを見た日にゃー愛しいどころじゃなく死にたくなるであろうよ。
消えてしまったから、愛おしいのだねぇ。
今あるこの宇宙がたった一つしかない、なんてことは証明されていないそうだ。
だから、もしやして人間の預かり知らんところで何個も別の宇宙が存在しているかも知れん。
神、とかじゃなくて人智を超越した何かの存在が作り出した宇宙の1つなのかも知れん。
アリを透明な飼育ケースに入れてその生活や生態を観察しているように、何かが地球を眺めているのかも知れん。
そんなことをふと思ったところで科学も歴史も地理も苦手な私の頭ではそれ以上広がりようがなく。
ただ、生命、宇宙の神秘っつー手垢のついた言葉とは言え、その神秘さに触れてその中にちょっと潜れたという感動があった。
そしてそんな感動を抱きつつ、人間が生み出したちっぽけな紙っきれの為に今日も今日とてあくせく働くのみ、であるよ。