花梨とうの粒焼き

日々のちょこっとをちょこっと。

怪談が後悔に変わる時  トラバ&追記アリ

あいつの苦手なもん知ってる? ・・・おかめのお面 笑)

 

えー!?おかめのお面って、アノおかめ??そ~なの~!? プー!(*≧m≦)=3

その『あいつ』と付き合いはじめた頃に、彼と共通の友人から(友男・仮名)ソレを聞いた私は思わず吹き出してしまった。

 

高校に入学してまもなく、一目会ったその日から恋の鼻が、いや、花が咲いた。

一つ上の先輩であった。

彫りの深い顔立ち。風になびくちょい金髪の長めの髪。

会ったことないがギリシャ神話にでも出てくる美少年じゃないかと思った。(私の誇大理想化フィルターによる)

その日以来私は早速、私の心を盗みおった犯人の身元を洗い出し前科を探り、放課後には校門の前でアンパンと牛乳片手に張り込み(中略)遂に動かぬ証拠を突きつけ、観念した彼はとうとうお縄となった。

 

・・そんなこと書かれても全然過程が分からんとは思いますがそんなこたぁどうでもよく、話はここからなのだ。

 

そんな憧れに憧れて遂にゲットした彼である。

一分の隙もないような(私的に)そんな彼が、何と、あの単なる『おかめの面』が苦手だなんて!

 

まあ、確かに、あのお面。あの面言うてもいろいろあるけど、総じて皆、笑っているというより嗤っているという感じ。(そん時はそんな漢字知らなかったけど)

人が良さそうで実はイケズなんじゃないかとまで思ってしまう。

くるりと後ろを向いたら般若が出てきたりして。

何を考えているのか分からぬ底無しの怖さすら、その笑みに隠されているようでもある。

 

そんなおかめの面ではあるけれど、私は、彼がそれが苦手だということを聞いて、何か可愛らしく思ってしまった。

子供がお化けを怖がるような。ハリポタのロンがクモを怖がるような。

 

そんなある日。

あ、付き合う事になったと先ほど書きましたが、好きですとも何とも言われたわけではなく、友男を通じて、付き合ってもいいよ的なことを言われたわけです。

なんと間接的な、軽すぎる返事だろうか。

アンタ(私)はプライドっつーもんが無いのか。

しかし当時の私はそれを聞いただけで有頂天になってしまったのだ。それほど好きだったのだね。

 

結論から言って彼はちっとも私のことなんざ好きでも何でもなかったと思う(笑)

なので、二人でデートするとかそんなことも一度もなく。(喫茶店に行く時なぞも、いつもその友男と3人。なんで?)

そんな訳で、ずっと『付き合うことになった』まま月日が流れていった。( ゚ω゚):;*.’:;ブッ ww

*勿論、その時の心境は原稿用紙(400字詰め)に何枚あっても書き足りんぐらい苦しかったりしたのだが今回は関係ないことなので省きます(´・ω・`)

 

で、そんなある日。

いつものように3人で遊んでいてその日は帰りが遅くなってしまった。

すると、ふいに友男が『花梨を送ってけば?』と彼に言ったのだ。

『・・・・。』と、彼。

無口な奴だったが(急に奴呼ばわり)ますます黙ってしまった。

そこで私は薄ら気がついたのだ。

なぜこいつ(友男)がいつもいるのか、っつー疑問の答えに。

・・彼は頼んでいたのだろう。

二人きりになりたくないから、一緒に来てよ、と。

 

そうなら初めからそう言えよ!断ればよかったじゃんね!・・

私が私の友達であったなら、そう言って烈火の如く阿修羅の如く怒っていたであろう。

 

彼は優しいので言い出せなかったのだ。

その優しさが周りの人を(私だけど)傷つけていること。

それがどんだけ残酷なことか。

しかしその時の私はそれすら思わんほどかなり好きだったのだ。

だから。

薄らそう気がついたものの、怒るというより、そうなのか・・と気持ちがずず~っと下に落ち込んだ。

で、言ってしまったのだ。

 

いいよいいよ!送らなくて(`∇´*)

だって『おかめさん』が出るかもよぉ~ (ΦωΦ)フフフ

・・・と。

 

多分。

彼の心が無かったということの悲しさが意地とプライドに変わり、ちょっと意地悪を言ってみたくなったのだと思う。

いや、それと同時に私はまだ彼の前で優しい、思いやりのある、イイ子を演じていたかったのだ。

彼の苦手なもんを言って、自ら断るという作戦で。

 

『おかめさん』と聞いた彼のリアクションは、思ったよりずっと凄かった。

サーッ・・と青ざめたのである。

で、『じゃあ、気をつけてね。』

そう言ってくるりと後ろを向いてそそくさと帰ってしまった。

・・・・。

ポッカーン・・。

それ以降、私と彼は自然消滅であった。発生してもいないけど。

 

ところで後日。

なぜに彼がそこまで『おかめ』が苦手なのかを、友男から聞いた。

子供の頃、よく母親の実家に帰省していたらしい。

田舎の、古くデカイ屋敷であった。

ある日。

何十畳もある広い部屋に彼は一人で寝かされた。

夜中、ふと目が覚めた。

枕元にその家の飼い猫がいた。

毛を逆立て、そばの柱の上に向かってしきりに唸っている。

え?と思い、つい、と目を上げた。

『おかめの面』が掛けられていた。

そして、面の額の部分が裂け、そこから血が流れていた。

 

真っ暗な部屋なのに、何故かそのお面と血はハッキリ見えた、と言う。

血なのかどうか分からんけど、赤インク流してどうする、と思う。 怪談的に。

家の者が仕掛けたドッキリでもなければだからホントの血、だったのだろう・・か?^^;

とにかくその日以来、彼は『おかめの面』が苦手になった。

そしてそれ以来、いろんなものを視る?ようになったのだと。

夜、友男と自転車で二人乗りをしていた時、突然彼が『危ない!!』と後ろで叫ぶ。

前からスゴイ形相の少年が向かってきたのが見えたらしい。

そういえば、夜に一緒に(また3人で 笑)歩いていて古い幼稚園を通りかかった時も、今誰か覗いてた、と言ったりしてたな。

 

だから、私はそんな彼の最も恐怖な部分を揶揄してつついてしまったのだ。

何とも思ってない女子にそんなことまで言われて、そりゃもう嫌だろよ^^;

 

そんなことがあって、彼とは酸っぱい想い出と共に疎遠になってしまった。つまり振られてしまったわけで。

 

数年経ったある日、ひょんなことから友男と再会し、再び会うようになった。

居酒屋でお酒を飲んだりドライブしたり。

んで、ある時、付き合って下さい、と言われた。(なぜか敬語)

え?今もつきあってるじゃん、なんつーことは言わなかったけど^^;b

 

実は、あの、3人でいた頃、好きだったのだと言う。

でも私は彼に夢中であった。

彼は・・ひょっとして途中で友男の気持ちに気がついていたんじゃないか。

だから友男が、送っていけば?と彼に言った時に戸惑ったのか。

それは都合よく考え過ぎか^^;

それより彼は、気持ちも無いのに何故私と付き合うなんて言っちゃったんだよ!だし。

 

あの高校時代の頃の、未成熟な自分たちのキモチは、きっとオトナになってもアレはああだった、こうだった、とは解りきれないのだろうよ。

 

でも、ふと思った。

あの時私に、おかめさんが来るよ、と言われて尋常でなく怯えてた彼。

それは、おかめの面に対しての恐怖と、それから・・

彼の心が自分に無いと気づいた私が、送りたくない、などと断りにくいであろう彼の心を慮り、おかめさんという禁句を使って自分から断るという、そんないじらしさを見せつけようとした、

私のあざとさ、こす辛さ(笑)

・・・に、彼は気づいてしまったのだ(笑)

ニコニコして、いかにも良い子のフリをしているが実はそんな策略を、仮面の下に持っていた私に。

 

そんな私の顔の上にも、彼には『おかめの面』が見えたんじゃないのか。

 

・・・なんつって!! (笑)

 

*まーこさんにトラバ返し♪

『おかめさん』

http://maako5458.hatenablog.com/entry/2013/10/04/140003

となりのトトロの屋根裏におかめの面があったこと、誰か知っていたのだろうか@@:私、4回ぐらい観たけど気がついたことありゃせんのですわ。

なんか・・それも怖くなったりして(笑)

 

 

*えむこさんがトラバして下さったです(‘∇´*)ノで、トラバ返し!

『中学卒業の日』

http://emukobb.hatenablog.com/entry/2014/03/08/233841

えむこさんのお友達が色紙に書かれた『少女よ大志を抱け』とのメッセージを見てそういえば、と思い出した。

何で『少年』限定なのか?と、実に面白くなかったことを(笑)

『少年(たち)よ』に、少女も含まれるっつー意味あいもあるんだろうとはいえ。

 

おばさんよ。大志を抱け。