花梨とうの粒焼き

日々のちょこっとをちょこっと。

はだしのゲン

地元の小学校併設の図書館には『ナニワ金融道』が漫画コーナーにずらりと並んでいる。

最初読んだ時には、正直、小学校の図書館に置いていいのかこれ^^;と思った。

凄いぞ。中身。

でも。

過激だからと子供の前から無くして欲しくない本の一つである。

先生の話でも得られない(話されたことないけど)教科書からも得られない(載ってたことないけど)『カネ』の本当の怖さがこれでもか、とべったりと心に染み付くからである。

 

 

描写が過激、との理由で漫画『はだしのゲン』が小中学校の図書室での自由な閲覧が出来なくなっている、とのニュースを新聞で読んだ。

[ありもしない日本軍の蛮行が描かれており、子供たちに間違った歴史認識を植え付ける]

からですと。

市民からのそんな陳情を受けて図書館の書庫に隠すことを各学校に要請した市教委は一体何を考えてるんだろう。

子供達から一体何を隠したいのだろう。

戦後68年経ってようやく重い口を開き、どうしようもない飢えから友の死体を食べましたと、他国の兵を集団で殴り殺しましたと、慰安婦でしたと、苦渋の決意をして公に語り始めたそんな人達の言葉から子供の耳を塞ぎ、目隠しをしろと。

 

過激だから何だってんだ。 

ジャンケンでもして国取りゲームでもしてたってか。

死人に口なし、みたいなことでそんな過激な殺され方をした人たちが実際に生きていたことまで否定するのか。

戦争に関しての過激な描写や写真などに触れて、子供達がそれに怯え、恐怖心を抱いたからと言ってそれの何が悪影響なのか。

 

 

私が最初に『はだしのゲン』を読んだのは確か小6ぐらいだったと思う。

学級文庫にあったその単行本を皆で回し読みした。

そりゃもうショックだったしトラウマにもなったし。

でも心の深いところで戦争というものの悲惨さ醜さはべっとりと染み付いたのだ。

 

 刺のないバラや骨のない魚ばかり与えて子供が怪我しないように守る、という行為は果たして本当に守ってるんだろうか。

残虐さを薄めて感動にすり替えるアニメは果たして真実を伝えているんだろうか。

 

しつこいけど^^;

しつこいけど書きますよ。

 

はだしのゲン』をあの監督がアニメ化したら・・いや、出来んだろうな・・・^^;その前に、したくないだろうな^^;

 

そんな風に段々臭いものにフタ化していくことを私は危惧していますよ。

この国の代表とて、もう謝ることも止めたんだし。

 

 

きなこさんが言及してくださったです。

『ゲンとアドルフ』

http://kinako2.hatenablog.jp/entry/2013/08/18/143935

きなこさんがそこで紹介されている他のブログにも、私も深く共感した。

そうだよ。

本当に哀しいこと、残酷なことは悲恋で泣かせることでまかなって、肝心なことは省略されているんだな。あのアニメは。。