人さまのコレクションは味わい深い。
世の中にゃーそんなもん集めてど~する!っつーもんをコレクションしている人がいっぱいいてしみじみする。しみじみするこたぁないんだけど。
そういえば私も子供の頃からいろいろコレクションしていたなぁ。
いや、コレクションしようとしていた。
折り紙やシール、切手、お茶漬けの東海道五十三次カードなどはある程度集めていたけど、なんせお金が無いのでコレクションと呼ぶまでには至らなかった。
日本酒のフタなんつーもんも集めていた^^;
近くの酒屋が潰れた跡地に何故かいっぱい落ちてた日本酒のフタを誰かが拾ってきたのがきっかけで、クラスで大ブームになったのだ。
どんだけめずらしい日本酒のフタを持っているか。
いや、フタだけじゃなくてそれを改造して(改造って大袈裟だけど)コマにしていたのだ。
日本酒のフタのコマ。
小学生が教室で酒のフタ回して喜んでる図もどうかと思うけど。
あの頃は父もよく日本酒を飲んでいたので、私はもっといろんな種類の酒も飲んでくれ、とねだっていたがそんな珍しい酒なんぞ買えるわけもなく(笑)
で。
ある日突然ブームは去り、家の机の引き出しにゴロゴロしている日本酒のフタを見つめて、何でこんなもん集めてたんだ・・と我ながら唖然としたもんだ。
今でこそ何も集めちゃいないが、何ゆえそんなもんを??と思うものを、いい歳こいた大人が集めているのを知るのはスゴク好きである。
うちの隣の旦那はひたすらお菓子の袋を集めている。
綺麗に鋏で切り取って袋を開け、中身を洗って干し、そしてじゅうたんの下で寝押し(寝てないけど)。
で、そういう人の家族は大概、大迷惑である。
彼の奥さんは、ふと足元を見るとじゅうたんからお菓子の袋がはみ出ているのがスゴク嫌だと言ってたし。
しかし、本人は回りから迫害されていることによって俄然、収集熱が高まるというところもあるんだろうて。
障害があるほど燃える、と言うではないか。
知らないけど。
んで。
この度、『醤油鯛』と言う本を借りてきた。
魚図鑑である。
いや、魚ではなくて魚を模した、弁当に付いてくる醤油の入れ物図鑑である(笑)
それを著者は一般人から集めたり、偶然発見したり、まめさん情報によると河原に拾いに行ったりし、それを体系化して○○科○○属○○種などに分類して真面目に解説している。
画像が不鮮明ですんまそ^^;>
で、醤油入れを魚に変えたら一見、ホントに魚図鑑みたいである。
悪いけど、どんだけくだらないんだ^^;・・と思った(笑)
知っていたとしても(って著者が勝手に分類した事だが)何の得にもならんどころか、例えば皆で弁当を食べている時におもむろにソレを掲げて
『おおー!!これはカザリショウユダイ科のキッコーマン鯛ではないかっ!!』
なんつって感動したところでどん引きされるだけである。
でも。
箸袋とかカップラーメンの容器とか、人生でこういったムダな?努力と時間を使ってどうにもへんてこなコレクションをしている人を実に味わい深い、と思う。
更に、お金をかけてなければ尚、好感が持てて良い(笑)
それに、例えばこの著者の場合、分類言うても中には『懇親会○○鯛』などとあって、それはどっかの懇親会で配られた弁当に入っていたものだったとか、後からどんどん新種?が出てくるも、それは見なかったことにしました、などと真面目だけど結構いい加減だったりする。
その真面目いい加減さぶりも私は全く好きである。
世の中いろんなコレクターがいるが、 夢中でコレクションしているうちは常にコレクションをしている自体がその人の楽しみであり、集め終わった~!という、満足しきった終わり!みたいなものは無いのではないかと思う。
ま、モノにもよるでしょうけど。
終わりがあるとすれば、金銭面だとか物理的な理由だとか、身体的なもんだとかいろいろ残念な場合だろう。
そして、まだ熱はあるけど断念した、のではなくて、心底[冷めた]から辞めた、という理由の場合。
かなり虚しいでしょうな~^^;
今まで俺、あんなに夢中で集めてたけど・・何だコレ。。と。
それがくだらんものであればあるほど、唖然とするだろうて。
で。
そんな唖然ぶりを想像すると、うまく言えないけど、何つーか、とても可愛らしいと言うか、愛しいな・・と思う(笑)