花梨とうの粒焼き

日々のちょこっとをちょこっと。

クラス会徒然。

昨日は高校時代のクラス会であった。

場所は、家の最寄り駅から数駅先という近さ!

なのでタクシー代や電車賃を浮かせるべく雨風の中鼻水垂らしながら(失礼)チャリを20分漕いで行きましたよ。

 

このクラス会は数年に一度ぐらいの割合でやってるので、いつもの顔ぶれは懐かしくも何ともなく^^;

たまに高校以来会う人もちらほら来るけれど。

 

昨日は計10人という少なさではあったが、まあ、人数があまり多くても話がバラけるし、このぐらいで丁度いいかな、と個人的に思う。

少人数で深い?昔話をするのが私は好きなんだし。

 

クラス会をやるたびにこの人はこんな人だったっけ?などと思ったりもする。 

または長年の人生経験が変えたのかな?、などと。

そんな意外なその人の姿が見え隠れするところも面白いな、と思う。

 

当時は自分のことしか考えてないように見えてた奴(男)が、ハイ、熱いよ、なんつって鍋から人の小皿にまめまめしく取り分けていたり。

また

「ごめんっ!いや~あの頃はさ~俺サッカーのことしか考えてなくてさ~・・いや、別れようとは言ったけどさ・・付き合いたくないってわけじゃ・・嫌いじゃなかった、ええと・・好きだったことは好きだったんだよ・・」

・・などと、昔の彼女に必死に言い訳している奴とか(笑)

その彼女はウン十年経ってやっと明るみに出た理由(弁解?)にもちょっとぶすっとした顔をしている。

もうとっくに別の人生で、誰かの妻でいるのにも関わらず。

クラス会なぞやるまでその男子のことなぞきっととっくに忘れていただろうに。

でも。

その頃に自分達が還ったように楽しんでいる。

いいオッサンとオバさんが、あの頃の同級生同士に戻り、必死に弁解したり拗ねてみたりしている光景。いとおかし。

 

今回幹事をやってくれた地味目君(もちろん仮名)は、高校の時は実に真面目でどちらかというと地味な存在の男子だった。で、常に穏やか。

教室の隅でいつも静かに何かをやっているタイプで、もしかしたら同じクラスながら一度も話をしたことがなかったんじゃないか?っつーぐらい。

その地味目君と隣席になって話をした。

 

彼はその頃両親が離婚をして継母と折り合いが悪く家を飛び出していた。

一人で新聞配達所に住み込み、朝と夕、新聞を配達しながら学校へ行っていたと。

そうだったのー!? じゃあ回りのヘラヘラしている同級生が皆幼く見えてたんじゃない?授業やバイトがかったりぃ~なんて言ってる人達を見てお前らはいいよな、とか羨んだり軽蔑してたりしたこと無かったの?

その場の誰かが言った言葉に、彼は「全然!」と、静かに微笑みながら焼酎を口に運ぶ。

僕、学校もクラスも好きだったしね。

 

 

いつも楽しく、皆仲良く、というクラスなわけではなかった。 それなりに高校時代の真ん中で幼い不満やもどかしさみたいなものが高じて喧嘩になったり。

 

でも、参加したいクラス会はこのクラスだけだ。

 

自分や友人達のあの頃のあれやこれや話が全部酒のつまみになる^^; 

酒もそれによって苦くなったり甘くなったり。

でも、全てが、懐かしいね、に変わる。

それがクラス会の醍醐味なのかなぁ。

 

で、それが年取ったっつーことなのかも知れんけど^^;

 

 

帰り、アルコールが飲めない友達と、その車で送ってもらう数人が駐輪所まで付き合ってくれた。

「よく自転車で来たね~^^;」

「車に積んでもらえば?」

「積めるか~!^^;」

「じゃあ、ここに今日駐輪して明日取りにくれば?」

「いいよいいよ~^^; 自転車で帰るよ~^^;」

 

 

皆に、じゃあね、またね、と手を振って自転車に跨った。

 

雨で泥がスカートに跳ねてもさ、冷たい風でまた鼻水が出てもさ。

高校生からオバさんに戻るまでの20分間は一人でほっこりと昔に浸っていたかったんだ。