雪の日のつぶやき。
いや~東京でこんなに降るとは思わなんだ。
仕事場の駐輪場から歩道へと出すのに積もった雪が段差となっていて、うっしゃぁー!っとオッサンみたいな声で気合を出して自転車を持ち上げねばならんかった。
直後にずぼりと自転車のタイヤが雪に埋まった。
自転車も『ごぼる』と言うんだろうか。
doconokoさんのブログを拝見した。
『ごぼる』
http://doconoko.hateblo.jp/entry/2013/01/14/150904
積もったばかりのまだ誰も踏んでいない新しい雪の上に足跡をつけたい、と今でも思う。
doconokoさんはそう書かれている。
私もそうだ^^b
出来ればバタンと雪の上に倒れて自分のヒトカタ(っつーのか)を付けたいとすら思う。
しかし、人に見られたら何じゃあのオバさん!?と思われるだろうし、そのまま倒れていたら慌てて救急車を呼ばれるだろうなのでしないけどさ。
小学生の頃。
校庭に積もる程の雪が降った日は授業を潰して雪合戦をした。 ゆとり教育というコトバすらなかった時代。
空がはいた長い長いため息みたいな降り止まぬ雪を、団地の窓に張り付いて飽かずに眺めていた。
一点だけをじっ~っと見つめていると、そのうちどんどん上に登っていくような錯覚が面白くて。
ちょっとでも視線を外すと、もう下界に降りてしまう。
だから。
そうならないように、ず~っと見つめていなきゃならない。
今でもそんな風に面白がれるだろうか。
明日の路面は滑るだろうなとか、電車は動くだろうかとか。
そんなこともな~んも考えずに。
どんどん上に登ってゆくことしか考えずに。
東京でこんなに雪が積もった日は、いつもの見慣れた風景がガラリと変わる。
誰かが道端に吐いたタン(きたねー)だの、犬のウンコだのを白い雪がすっぽり隠してふわりとした白い世界を見せてくれる。
だから、いいじゃん。こんな日ぐらい。
子供の私がすっぽり抜け出て雪の中に倒れていたいよ。
じーっと窓に張り付いていつまでも雪を見ていたいよ。
でも。
オバさんになっちまった私は。
今日は鍋でもすっか、と、ネギやら大根の先っちょやらを飛び出させたスーパーの袋をカゴに入れ、雪道をふぅふぅ言いながら重い自転車を引いていく。
どこかの庭先に作られた小さな雪だるまを横目で見ながら、帰ったら洗濯して・・お風呂沸かして・・弁当の用意して・・などと頭の中でいつもの日常の雑多な用事の手順を考えている。
外は非日常の世界なのに、やっていることはいつもの日常。
途中で誰かが通った自転車の車輪の跡を一本だけ見つけ、有り難くその上を辿った。
一箇所、激しく乱れた跡があり、もしかしたらここでその人すっ転んだ?などと思ってちょっと笑ってしまった。
いや、すまん(;;;゜ω゜;;A)
笑ってすまん、と思いながら道先案内人がコケたその場所は慎重に自転車を押した。
ふむ。
こうやって人様の犠牲の上で楽をしていることも多々あるんだろうな・・などと思ったり。
いつもと違う、雪の日ならではの経験ではあったけれど。