私をスキーに連れて行かないで その1.
ユーミンの唄に乗って青春を過ごされた方は多し、と思う。
荒井由実の頃から。
大袈裟に言えば唄のタイトル1つに、1つ2つの想い出があろうというようなほど。
私は。
中学・高校とずっと海外のロックばかり聞いていたおなごだったこともあり^^;ユーミンの世界からことごとく転がり落ちていた(笑)
恋人がサンタクロースなクリスマスは、バイトの惣菜屋で寒空の下で鳥肉売ってたし
横浜の粋なカフェでソーダー水の中を貨物船が通っていた頃は、わたしゃ初めて行った港の見える丘公園で女友達とシュウマイ食ってたっつー。
( ゚ω゚):;*.’:;ブッ ww
いや、懐かしいですな~
急に懐かしくなりPCの手を止めて遠い目をしてしまった私だ。
しかし。
高校時代以降は、いやがおうにも周りはユーミンな青春だらけであった。
背の低い男子を好きになった背の高い友達は5cmの向こう岸に悩んでいたし
卒業しても、翳りゆく部屋で卒業写真を広げてはあの日に帰りたいと泣いていた私もまた、いつのまにかしっかりユーミンが滲んでいた。
・・ユーミンファンでなくとも、そろそろウザイでしょうなのでやめますよ。
(´・ω・`)
で。
問題は、猫も杓子もスキーをやっていたという時期である。
そう、これまたユーミンの唄が社会現象にもなろうという、私をスキーに連れてっての時代。
多くの若者が新潟のゲレンデで恋に落ちて東京で別れた、と聞く。
(ほんとかー?^^;)
実は私は、これまでスキーに対しての最初の印象が
『死ぬかも。』
・・というものであった。
小学校の頃、クラスメートが家族でスキーに行き骨折して帰ってきたのを見たのがキッカケ。
松葉杖で痛々しく歩く姿は私にスキー=命にかかわるスポーツ・・という意識を植え付けた。
だからどんなにキッカケがあっても誘われても、決してスキーに行こうなんざ思わなかった。
しかし! 20才を過ぎたある冬のこと。
とうとう当時の彼とその友達らとスキーに行くことになってしまったのだ。
彼は自称名スキーヤー、であるらしい。 名スキーヤーって言い方も何だかな。
で、教えてあげるからさ、という甘い言葉&断りきれずに行くと言ってしまった。
実はスポーツ自体は自分では得意だと思っていたのでスキーも簡単に出来んだろう、という思い上がりで。
行ってみたら私だけが初心者だった。
で、まず、リフトが怖くてたまらなかった。
だって、むき出しの生身の身体(生身の身体って言うのかな?^^;)のみであんな頼りない椅子に座るんですよ?? シートベルトは何処?!
頼りなのは、横にある棒を掴んでいる、この自分の手のみ。
コレをパッと放して、しかもずるずる~とお尻を滑らせたら落っこちゃうじゃん@@:・・と。
それに何より
[危険なので飛び降りないで下さい]
・・・っつー立て看板。
私は、あれ以来ソレを見ると飛び降りたくてしょうがない、という恐怖な衝動と戦わねばならなくなった。
で、肝心のスキーですが。
やはり案の定な事態だった。
ボーゲンにすると滑らない。元に戻すとスゴイ勢いで滑って止まらない。
止まろうとしてわざと転ぶ。 痛い。 冷たい。
そのうち起き上がる力が尽きてきた。
くそーっ! シュミレーションでは私は初めてながら周りが驚嘆するほどのスピードでカッコよく直滑降する予定だったのに。
ところで。
一緒に行った彼は、ちょっと前の記事『電球の指輪』で書いたあの彼である。
最初は何だか丁寧に優しく教えていたみたいだが(何で人ごと?^^;)そのうち斜面に座り込んで動けなくなった私に
ふぅ~・・・なんで出来ないんだよ・・
・・と、あらぬ方を向いてため息をつきはじめた。
アナタは他人から心底ため息をつかれたことがおありか。
もう全否定ですよ。スキーに関して。
もういいよ!私に構わずとっとと皆のところに行っとくれ!
わたしゃここで独りで生きていくよ!
・・とまでは言えなかったけど。
ここで休んでるから、○○君、みんなと滑ってきなよ。
・・・と言った。
そうしてくれ。頼むから、と心底思った。
あ~あ~・・帰りたいな・・と。
まぁ、よっぽど私がダメだったんだろうけどさ。
で、しばらくして一人で頑張って滑ってみた。
なんと!5秒間だけ滑ることが出来た!(笑)
何これ!面白いじゃん!
・・・とは思ったけど、身体はもうボロボロであった。
宿に帰ってからもナイターに行こうと皆に誘われたが、その時はナイターとはベテランなスキーヤーが手にロウソク持って滑り降りることだと思っていたので(バカ?^^;)そんなこととんでもない、と勿論断った。
私の結論は、スキーは最初が肝心である、ということ。
そして一緒に行く人による、ということ。
ゲレンデで彼を見つけるのもよかろうて。
雪は光に反射して顔を綺麗に見せる魔法の化粧だからして。
あらぬ想像、いや妄想だけど。。
あの彼と行くんだったら(悪)女友達ときゃっきゃっしながら行くんだった。
そして魔法にかかった私はゲレンデで恋に落ちるのだ。
東京で別れたとしても。
最近、また松任谷由美さんを聞いている。 40周年ってスゴイな、と思いながら。
そして、今まで知らなかった曲の歌詞を、しみじみ読んでいる。
あの頃は、アノ無機質な声や感情がこもってないような歌い方が苦手だったけど。
でも今は思う。
実はしなやかな声だったんだなぁ~・・と。
耳障りはしなやかでは無いが、聴く人の心に入るとそれはしなやかに変形して、それぞれの想い出に自在に変化していくんだろうな・・と。
スキーはもう行く気にならんけど、ベストアルバムを買いたい気になった。
『私をスキーに連れて行かないで その2』は、こちらでし↓
http://d.hatena.ne.jp/kinakonako/20121127/1354011638
きなこさんが、その2を書いて下さった次第^^b
そして、rukaさんの記事にもトラバ返しです!
『私をスキー場に連れて行ってくれた話』
http://ruka007.hatenablog.com/entry/2012/11/28/095336
rukaさんはかなりの名スキーヤーだろうて、とにらんでましたよ、私は。
そんな自慢なぞ何処にも書かれてないけど。